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ビックリのペット用サプリメント、用品


フードでは、ないのですが。

ひょんなことから、木(竹)酢液を主成分としたり、含有する
ペット用サプリメント?栄養剤?防虫剤?のようなものが
存在し・販売されていることを知り、非常に驚き
衝撃を受けている世話人です。

木酢液って、農薬のような
いや、農薬よりもずっとアブナイものという認識ですので。

もしかして。。。いっぱいあるの???と探したら
あるある@@すごくたくさん販売されています。
木(竹)酢液でなく、樹木エキス等の書き方がされた商品も
数多くあります。

しかし中でも悪質だと感じるのが、
直接口から摂取させるものです。
見つけたのは以下の3商品。他にもあるかもしれないのですが。


木(竹)酢液を動物の口に入れる??製品


●製品A 猫用(犬用もありました)

 原材料
 木酢液、ハト麦エキス、米酵素、プロポリス、コラーゲン、
 DHA、ビタミンE、マタタビ

 商品説明

 樫の木を炭にする際に出る煙から抽出した、木酢蒸留液です。
 抽出された後、更に丹念にろ過し、タールを除去して
 飲料用に改良されました。
 糖尿病やアトピー、血行促進に効果があると言われています。
 また細胞を活性化させ、発育状態をよくする作用もあります。
 夏バテ気味の子や、 高齢犬、病気がちな子におすすめです。
 また原液を体に噴霧しますと、ダニ防止効果や
 消臭効果も期待できますし、毛づやも良くなります。
 
  食事やお水に1日3〜5滴混ぜてお与えください。

●製品B 犬用

 原材料・照葉樹皮炭・照葉樹精製木酢液・芋粉

 商品説明

 ドッグフードでは補えない、樹木が大地から吸収した、
 天然ミネラル・有機成分を数多く含んでおり、
 愛犬の腸内環境を整え、健康を促進、
 ストレスを緩和し消臭します。
 
●製品C 犬猫用

 原材料・樹木(杉、桧、松)と草類(オオバコ)を原料に
     そのエキスを特殊な方法で抽出精製し、
     各々混合した液体です。 

 商品説明

 毛並みや色艶が良くなる!
 排泄物の臭いが消える!
 ノミ・ダニが寄りつかなくなる!
 体型・皮膚がきれいになる!

 使用方法
 ・1,000倍水溶液をペットフード等にしみこませてあたえます。
 ・コップ一杯の水(約150cc)に1滴の比率で
   ペットの飲み水として飲ませます。
 ・ペットの体重1kgあたり0.1ccが適量です。
   与えすぎても効果は変わりません。
 ・原液〜1,000倍水溶液を皮膚にスプレーしたり
  擦りこんだりします。

(製品Cについては、樹木エキス=木酢液かどうかは不明)

必ず、広告文面に

天然成分100%なので安心して毎日ご使用いただけます。

とか

約200種類の天然成分を含みます

とか

森林成分が愛犬のストレスを緩和

などと、「天然」「自然」だの、
「大地の力」だのをうたっていますが。

効果が出るという原因物質の名称が、一切出てきません。
どのような作用で、効果が出るのかも、もちろんありません。

また、木酢液を原料に使う以上
「有害である可能性が高いもの」であります。

有害でない程度に薄められたものであったならば、
有効??成分も薄まるため
「効果が全くわからない」ものであるはずで、

効果がないばかりか
「儲けのためだけにある商品」でしかない、
としか言いようがありません。


木(竹)酢液って、ナニ??


木酢液とは何か、というと
炭を焼く際に、煙から採るものを分離したもののことで
PH3以下の強酸性、200種類以上の成分が
含まれていると言われています。

もちろん、人体に有害な物質も数多く含まれています。
「天然」だから「自然」だから
安心、安全などということは全くありません。

ふぐ、キノコ、トリカブト、アフラトキシン、
じゃがいもの芽の部分にも毒がありますよね。
さまざまな細菌が食中毒も起こします。
たくさんの、病原菌も自然にあります。

天然毒、自然毒はたくさん存在します。
自然のものだからやさしい、ということは
当然、ないのです。

天然物だから化学物質ではない、というのも間違いです。

木(竹)酢液の主成分は酢酸で、
その他には、メタノール、プロパノール、
エタノール、ヒドロキシアセトン、フルフラールなど、
更には、クレゾール、ホルムアルデヒト、ベンゼン、トルエン、
ベンツピレン、ピリジン、石炭酸、3・4−ベンゾピレン、
1・2・5・6−ジベンゾアントラセン、
3−メチルアルコールアンスレンと言った物質があるようです。

精製前木(竹)酢液に溶解しているタール成分は、
有害成分としてはクレゾールが主で、

その急性毒性は、
眼・皮膚、気道・消化器系粘膜の腐食があります。
致死量は成人で1〜10g、子供で50〜500mgです。

さらに、猫では。
皮膚にクレゾールが付くと、吸収され中毒症状を起こします。
http://www.p-well.com/health/clinic/cat/cat-chudoku.html

化学物質等安全データシート(MSDS)http://www.jaia-aroma.com/MSDS/msds06.pdf

また、クレゾールの濃度が低い場合でも、長時間吸収が続くと
慢性中毒を起こすことがあります。

国際化学物質安全性カード(ICSC)では、
「環境中に放出してはならない物質」に指定されています。

いずれにせよ、有害物質であることは間違いありません。

多くの木(竹)酢液販売業者サイトを見る限り、
成分に含まれる抗酸化作用のあるポリフェノールを持ち出したり
有害物質は製造時の煙は、ある一定温度であれば発生しないとか
精製や蒸留によって取り除かれている等、
有害なものが入っていないように書いていますが

「どんな成分が入っているか」すら、説明がつかないものなのに

有害成分が動物や環境に影響を及ぼさないレベルまで
取り去られていると言うことはできないはずです。

材料となる木の種類、また精製の仕方よって
木(竹)酢液の成分も変わってきます。

不純物が多く、内容が不確かなので、木(竹)酢液と
名付けられ呼ばれているものであり、
含有成分すら解明されていないものです。

精製されているものについても、
有害物質が含まれていることは簡単に予想できます。

含まれていないと断言することなど、
誰にもできないのではないでしょうか。

そして、それぞれの木(竹)酢液製品についての
成分分析がされているわけではありません。
製造ごとに成分が変わるようなものです。

木(竹)酢液の製造方法についてはこんなところ。
http://www.taikotec.co.jp/what/index.html


農業、園芸用としての木(竹)酢液


木酢液について、井筒屋化学というメーカーが
杉の幼木の立枯病用として
昭和48〜54年まで農薬登録をしていましたが
需要の減少により登録更新をしなかったため、
農薬登録を失効しています。

農薬の登録更新は、3年毎
その都度更新料がかかるらしいです。

2003年に「特定農薬」として指定しようとする動きの中
薬効や安全性評価の調査で

複数の発ガン性物質を含み、変異源性が陽性となっていること

一定の効果があるデータがなかったこと

製品によるバラつきが大きく、
ホルムアルデヒドを高濃度で含む製品もあるために
実用上でも問題があること、

農薬は発ガン性物質や変異源性がある場合は
農薬として認められない事などから

現在、農薬としての指定もありません。
(要するに、指定「できなかった」ようです)

ただ、一部製品を除けば、200倍以上の希釈を前提とした場合、
これら有害物質が人体に悪影響を及ぼす濃度にはならないという
結論になったようで、「農薬として」使用しなければ
畑等に使用していいことになっているようです。

http://www.env.go.jp/council/10dojo/y104-01a.html


じゃあ、燻製も良くないのか??


木材を燻した煙を使った製品には、燻製もあるわけですが
スモークすることで、燻煙に含まれる酢酸やホルムアルデヒド、
フェノール類などの殺菌成分が働き、

多くの微生物が死滅することや
下処理で塩を使ったり、干して乾燥させ水分を減らすことで
食品の保存性を高めるものです。

なお、通常の燻煙の場合の煙には、木(竹)酢液と同じように
ホルマリンの成分であるホルムアルデヒドも沢山入ってますし、
他にも有害成分がいっぱい入っているわけですが

食べる時は、これらの有害成分は肉や魚のタンパク質と
化合するのに消費されるので、
有毒な状態ではないと考えられます。
煙を集めて濃縮した、木(竹)酢単体とは同列にできません。

燻製の製法としては以下の4つがあります。

●熱燻法(カツオのたたき,うなぎの蒲焼など)
 80度以上の高温の煙でいぶす方法。
 燻煙時、同時に食材が加熱調理される。
 燻煙時間は10〜60分
 食品の保存には向かないが手軽である。

●温燻法(ベーコン、ソーセージ、魚介類、かつお節など)
 30〜60度ほどの煙でいぶす方法
 燻煙時間は,数時間から1日
 最も保存性が高く、一般的な燻製法。

●冷燻法(スモークサーモン、チーズなど)
 15〜30度ほどの煙でいぶす方法。燻煙時間は1〜2週間
 煙の温度を下げる必要があるため、設備と技術が必要。

●液体燻製法(主に業務用)
 くん液(木酢液)に食品を漬け、その後乾燥させる方法。
 大量に処理できるため、食品工場等で使われることが多い製法

最後の、液体燻製法では「くん液」を使用します。

「くん液」は
「タール分を除いた中間木酢液を蒸留など精製したもの」
となります。

木酢液は平成7年に食品添加物(既存食品添加物)の
「くん液」としてその使用が認められています。

既存添加物一覧 
http://www.jafa.gr.jp/tenkabutsu01/pdf/kizon070911.pdf
no.134 に製造用剤くん液・木酢液・
リキッドスモークがあります。

http://portal.nifty.com/koneta04/11/15/01/
くん液で燻製づくり くん液で燻製を作ってみるようす

くん液の安全性については、議論がありますが、
EFSA(欧州食品安全機関) は現在、
安全性について評価しています。
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2007/jun/smoke

JECFA安全性評価−既存添加物 http://www.ffcr.or.jp/zaidan/FFCRHOME.nsf/pages/JECFA-ADI-E

既存添加物であり、じゅうぶんな安全性が
確認されている食品添加物とはいえませんが
木酢液をそのまま口にするのとはわけが違います。


切っても切れない関係、正露丸


また、木酢液と分離したタール部分は正露丸の元になります。
正露丸とは、神経毒で腸の細胞を麻痺させているものなので、
多くの論争を呼んでいます。

常用量の4倍程度を飲むだけで中毒症状を起こすようです。

正露丸の安全性(危険性)について議論があります。

http://www.npojip.org/newspaper/hodanren/042.htm
http://www.toiken.co.jp/dinews/seirogan.html
http://npojip.org/newspaper/hodanren/042.htm

きちんと効果のある薬がたくさんあるので
今の時代必要のない薬ではないかと思います。

犬猫に使用することは、絶対にいけません。


本当に安全なサプリメント、用品でしょうか??


話がそれまくりなのですが・・・

木酢液の主成分は水と酢酸(酢)ですが、
それ以上の殺虫、殺菌力がある場合、
その作用成分は動物にとって有害であるフェノールや
ホルムアルデヒド(つまりホルマリン)などになります。

さらに製品によってはキシレン、
タールなども含まれる可能性もあり、
含まれているかどうか、発売元でも
調べていないことがほとんどです。

調べていたとしても、製品のバラツキがあるため
分析するごとに違う結果が出て当然といえますから、
分析結果に意味があるのかどうかも、疑問です。

なお、飲んでも健康被害や悪影響がないくらい
蒸留したものであれば、健康によい影響もないと思われます。
まさに、儲けのための商品でしかありません。

木(竹)酢液製品を、人間が飲んだり畑にまくのは
お好きにどうぞ、と思いますが
犬や猫に食べさせたり飲ませたり吹き付けたりは、
ちょっとどうなんでしょう。

健康や食欲増進、毛並みの美しさのために、必要でしょうか。
また、消臭のために、これが必要でしょうか。

有毒なものである可能性が高いもの
または、効果がないものを
わざわざ使う理由があるでしょうか。
その製品が必要でしょうか。

木(竹)酢液含有のサプリメント等でなくても
数多くのペット用サプリメントや消臭剤、シャンプー等
さまざまな商品、広告があります。

「健康のために」「嗜好性のため」「元気がでる」
その広告は、そう言うだけの根拠があるでしょうか。


後悔しないために


本当に必要かどうか。本当に安全かどうか。
効果があるものなのかどうか、試す価値があるものかどうか。

誰でも健康やシアワセや美しさ、快適さを願うもの。
それを製品や広告にイメージさせてもらい、イメージしながら
どんな製品を信じるのも、使うのも、自由です。

それら製品を使って気分が良くなったり
本当に健康やシアワセや快適を手に入れることもあるかもしれず
安全性の確認が取れないとか、効果の根拠がないからといって
世話人にはそれらを否定する気は全くないのですが、

それはヒトに対してで。

犬や猫にヒトが持ったイメージなど、それをあてはめてしまうのは
保護する者として、責任に欠けるように感じます。

そのサプリメント、ペット用製品、本当に必要ですか?

■□長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。□■

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